教会旋法

2022年07月18日 

前回のVol.3で、バルトークのミクロコスモスの話が出ましたので、ミクロコスモスでよく使われる、気持ちの良い音の並び、教会旋法について触れてみます。
この教会尾旋法、グレゴリオ聖歌にもよく見られる旋法です。旋法はモードとも言います。音階と似たような言葉ですが、ちょっと違います。
音階は、長調と短調に分けることができて、高い順低い順に並べたものです。旋法には
の概念はなく、主音はありますが、響を作る音と音の関係というか背景があるといった感じです。

大事な基礎となる旋法は4つあります。
レ、から始まる。レのモード。ドリア旋法
ミ、から始まる、ミのモード。フリギア旋法
ファ、から始まる。ファのモード。リディア旋法
ソ、から始まる。ソのモード。ミクソリディア旋法

どんな感じか聴いてみましょう。
ピアノで弾くと全部白い鍵盤で弾くことになります。なので一本指で、誰でも弾けます。

レ、♪〜〜〜〜〜〜

大地の広大さ、冷たい土の香り、歴史がおりなす悲しい物語、重厚な威厳を感じます。

ミ、♪〜〜〜〜〜〜〜

寒い。今度は大地の寒さより、空気の寒さ、環境の寒さを感じます。また、汚れのない、凛とした力強さも感じます。ワインならピノグリ。

ファ、♪〜〜〜〜〜〜〜〜

太陽の光をたっぷり浴びた明るい響き、湿気もなく気持ちの良い風のような響き。大地を踏み締めてザクザク歩く感じ。ワインならサンジョベーゼ

ソ、♪〜〜〜〜〜〜〜〜〜

空を通り越して、暗く輝く宇宙とつながる感じの、魂のようなものを感じさせる響きです。ワインならカベルネ フラン。

では、比較のために、旋法とはちょっと違うと言いました音階を弾いてみましょう。
長調短調があります。

♪〜〜〜〜〜〜〜〜

ワインでいうとシャルドネ。あなたの色に染まります、優秀、万能なぶどうです。そいった意味では、ピアノはシャルドネ的な楽器と言えるでしょう。

比較すると、教会旋法が、純粋で透明感があって、クリアで、濁りのない清らかな感じがするのに対して、音階の長調と短調は、ちょっと色がついたように感じられる、わかりますか?

ミクロコスモスは、この透明感あふれる、色のついていない純粋な旋法で、書かれている曲がとても多いです。
また、重要な魅力として、2声で捉える耳を育てる教材になってます。
第一巻では、ユニゾン(同じメロディー)に始まり、徐々にその2声が独立した別々の動きをする曲へ進んでいきます。

第一巻、第二巻、に納められた曲は、縦に音符が少ないので見た目にはシンプルですが、決してやさしいわけではありません。のちに、バッハの2声の曲を弾く準備として、とても優れた教材となっています。

さらに、バルトークの音楽は形と数字を意識して構成しています。感覚的美しさだけでなく、この根底に数字を配置した構造美を伺うことができます。

建築、化学技術、情報技術、経営、全の基礎にされる、数字。音楽の土台にもなっています。私はもっと数学勉強してればよかったーと思ってます。そういった、物事と数字の関わりも意識して、またこのブログを続けたいと思います。
今日も聴いてくださってありがとうございました。